さかのぼること2005年、酉年。
ニュージーランドから日本に帰国した僕は30代前半で、ほぼ無一文状態だった。
やむなく嫁さんの実家に転がり込み、居候をさせてもらいながら日給1万円のガテン系バイトで食いつないだ。
休日は貴重な就活の時間で、お義母さんの車を借りてひたすらネットカフェに通う日々。
住むところがないもんだから求人検索する上で欠かせない必須ワードは「住み込み可」。
前泊費用を浮かすため東京まで夜行列車で面接に行き、ようやくありついた仕事で命じられた勤務先は、嫁さんの実家から1700キロ離れた日本の南端だった。
貧乏から抜け出すには「休みなし」で働くしかない。そうするとお金を使う暇もないから3年もするとまとまった貯金ができていた。
その貯金を頭金にして初めての不動産をオークランドに買った時、「投資する」という感覚は薄かったように思う。
それよりも「永住権」というチャンスカードをくれたニュージーランドの一部をちょっとでもシェアしていたいという気持ちの方が強かった。
その後、不動産が三つに増えて、それらの価値が上がったことで、絶望的だった僕の経済状況は、劇的!ビフォア・アフター並に改善した。
僕と嫁さん、二人の努力があったにしろ、ここまでたどり着くことができたのはニュージーランドのおかげといっても過言じゃない。
人間が古いもんだから「お礼はきちんとせにゃならん」という思いが強くなって、どうやってこの恩に報いるかをこの一年、ずっと考えていた。
結果、「やっぱ働いて返すのが一番だよね」という答えが出たので、先日5年間お世話になった勤務先に退職の意思を伝えた。
帰国してから12年余り。2017年の酉年が間もなく終わろうとしている。
明けて2018年2月からの生活拠点を日本からニュージーランドへ移すことを決めているので、最近はその準備に追われっぱなし。
忙しさにかまけて、記事の投稿は休みがちになってるけど、投資だけじゃなくてニュージーランドへの移住についての体験談なんかもこれから書いていけたらと考えてます。
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